地方の一軒家を建てた義弟
数年後、ご主人の地元に住む義弟さん夫妻が一軒家を建てることになりました。義弟さんの奥さんも地元の人だったため、義実家近くに住もうという話に。すると、ご主人の祖母が「それならうちの土地を使いなさい」と土地の提供を申し出てくれたそうなのです。
「祖母が提案した場所は義実家近くの便のいい場所でした。田舎にしては住みやすく、あそこならいいねとみんなが思う場所。祖母の提案を受けた義弟夫妻は、土地代を浮かすことができた分、憧れていたハウスメーカーで注文住宅を建てることにしたそうです」
完成した家は敷地面積もさることながら、女性の夢が詰まったような素敵なインテリアのお宅でした。「これなら子供が三人できたとしても広々使える」と義母もうれしそうな顔をしていました。
そして、その話は親戚中にすぐ伝わり「あんなでっかい家を建てられるなんてあいつも立派になったもんだ」と話題に。祖母から受け継いだ土地であることを知っている人も中にはいましたが「それにしたってあんな立派な屋敷を建てられるんだからあいつはすごい」という人がほとんどだったそうです。
そんな親戚の集まりに参加していたTさん。親戚の放った「ところでお前たちの家は何平米だ」という言葉に、ご主人が正直に自宅の広さを報告したところ「弟に完敗じゃないか!頑張れよ!」と笑い飛ばされてしまったというのです。