なぜ韓国ドラマはウケるのか? マーケティングにおける「パクリ」について考える

実は投資信託も似たりよったりで、絶対的に優れた映画がないのと同じく、絶対的に優れた投資信託はありません。

ですので、売れるためには販売戦略としていかに内容を魅力的に感じさせるかが腕の見せどころになります。映画で言えば監督の、投資信託で言えば金融機関のマーケティング担当者の技量が試されるというわけです。

マーケティングはパクってなんぼ?

『パラサイト』を見ていない読者は、ぜひ一度見てください。好みがあるので評点はしませんが、売れる映画のポイントがそこらじゅうに散りばめてあります。

言い換えれば、本当に面白いかどうかは別にして、いかに観客を満足させる商品に仕立てているかということ。投資信託で言えば、本当に儲かるかどうかは別にして、儲かりそうな感じを醸し出して買ってもらう工夫、とでも言いましょうか。以下、販促に携わっている関係者はぜひ参考にしてください。

1. パクリのうまさ

『パラサイト』のオープニングは、イケてないけど仲のいい4人家族の日常から始まります。しかも失業中のお父さん、オーバーサイズのお母さん、デキの悪い茶髪の長男長女、でもメッチャ仲がいい。なにかやらかしそうな感じが満載の家族です。

これって、『万引き家族』の入りとそっくりですよね。後者の家族関係は多少複雑ですが、前者はもっとシンプルにしたと考えてもいいでしょう。どちらも貧乏家族が題材ですが、自分はそんな貧乏家族よりマシなんだと認識したい視聴者の深層心理を上手く突いています。

でも、そっくりながら、前者が後者をパクったと証明はできません。これまた韓国ドラマが巧妙なところです。

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太田 創
  • 太田 創
  • 一般社団法人日本つみたて投資協会
  • 代表理事

関西学院大学卒。1985年、三菱銀行入行。1988年より約10年間、ロンドンおよびサンパウロで資金為替・デリバティブ等の運用、投資信託の管理業務に携わる。
その後、2000年からシティグループ(米)、UBS(スイス)、フィデリティ(米)、GCIにおいて投資信託のマーケティング・商品企画を統括。現在は一般社団法人日本つみたて投資協会・代表理事。
主要な著書には、『ETF投資入門 』(日経BP 2008年)、『お金持ち入門』(実業之日本社 2015年 共著)、『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版 2019年)などがある。