新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染再拡大、いわゆる“第二波”に対する懸念は拭えませんが、全国レベルで緊急事態宣言が発令されることになった3~5月のピーク時からは幾分落ち着いてきたことは確かです。
今振り返ると、ある種のパニック状態だったこの時期において、極度に品薄感が強まった物品がたくさんありました。特に、マスク、アルコール消毒剤、ハンドソープ、うがい薬、トイレットペーパーなどの衛生関連商品でその傾向が顕著であり、今もメーカーのフル生産が続いている商品が少なくありません。
一方で、トイレットペーパーのように、ガセネタと言えるような根拠のない情報によって品不足に陥ったものもありました。
コロナ禍の中、納豆が一時品薄に
実は同じ頃、“コロナに効く”という不確かな情報がSNSで拡散され、それがもとで消費者の買い占め傾向が強まった結果、食品スーパーの店頭から一時姿を消した食料品の1つが納豆でした。納豆を入手するのが困難な時期があったことを覚えている人も多いのではないでしょうか。
事の始まりは、まだコロナ騒動とは無縁に近かった1月末、国立がん研究センターが「納豆の摂取量が多いほど循環器疾患死亡リスクが低い(約10%)」という調査結果を発表したことです。