欧米で話題の4%ルールとは

欧米のミレニアル世代(1981〜96年生まれ)の間でFIREムーブメントが広がっています。FIRE(Financial Independence, Retire Early)とは積極的な倹約と貯蓄で経済的自由と早期退職を実現することを指します。

FIREムーブメントの基本的な考え方として、働いている間は支出を極力抑え貯蓄に専念し、リタイア後に投資によって貯蓄からの収益で生活することを目指すのです。ここでその資産について考える時に「4%ルール」というものがあります。

この「4%ルール」とは、「老後までに生活費の25倍にあたる資産を作っておけば、自分が存命の間は手元のお金が枯渇することなく4%の生活費を引き出し続けることが可能だ」とする理論です。これは、早期退職を目指していなくても、老後資産の考え方に応用できます。ポイントは、若いうちから老後まで株式と債券で資産を運用し、増えたお金を死ぬまで運用し続ける点にあります。

たとえば、年金以外に年間200万円が必要だという場合、200万円×25=5,000万円分の資産を作る必要があります。5,000万円の4%は200万円なので、投資から出る利益だけで赤字分が補えます。

生活費の25倍もの資産を作ることは一朝一夕にはできないため、若いうちからお金を増やす行動をはじめる必要がありそうです。信頼できる専門家を探して、適切な商品と長期での運用を心がければ安定的に資産を増やすことも可能でしょう。

参考

「平成30年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」厚生労働省
「令和元年度 生活保障に関する調査(速報版)」まとまる」生命保険文化センター
「平成 30 年簡易生命表」厚生労働省
「平成30年度 公的介護保険制度の現状と今後の役割」厚生労働省
「特別養護老人ホームの入所申込者の状況」厚生労働省
「みんなの老後資金はどれくらい?年齢別の貯蓄と負債」LIMO

LIMO編集部