コロナで一変!?急増する共働き世帯の妻たちの苦悩
まずは、共働き世帯・専業主婦世帯の数の推移からみていきます。労働政策研究・研修機構の調査データ「専業主婦世帯と共働き世帯1980年~2019年」によると、この20年間の傾向として、専業主婦世帯の減少・共働き世帯の増加がみられます。2000年あたりまではほぼ同じくらいでしたが、その後は共働き世帯数が専業主婦世帯を大きく引き離しました。その結果、2019年の共働き世帯は約1245万世帯、専業主婦世帯(約575万世帯)の2倍以上となっています。
さて、COVID-19の影響により、企業の出す求人は全般的に減っています。2020年4月の有効求人倍率は1.32倍で、4カ月連続低下。また、新規求人数(※)は前月比22.9%減。これは1963年の統計開始以来、最大の落ち込みです。また、このデータからは読み取ることはできませんが、求職者には子育て中の主婦層が一定数含まれることが考えられます。
(※)新規求人数:ハローワークが期間中に新たに受け付けた求人数(採用予定人員)
そんな中、子育て中の女性たちの仕事をめぐる事情には、新たな「悩みごと」が発生しています。感染拡大の第一波が過ぎ去ったとされる今も、“コロナ前”のワーママ生活に戻れない、次の一歩が踏み出せないままでいる、という人も多いようです。ここから先は、3人のエピソードを交えつつ、「コロナで変化したワーママ事情」について考えていきましょう。