また筆者の子どもが徐々にイヤイヤ期に突入している今も、Aの子どもはまったくそんな素振りはないんだとか。夫婦でしっかりと家事育児分担をし、典型的な「育てやすい子」を育てている家庭なのです。

「いつも体調崩してるよね」という一言にモヤモヤ

そんなAとは異なり、常に子どもにかかりっきりの筆者。先日、子どもに多く発症する夏風邪の一種に罹ってしまいました。子どもが保育園の誰かからもらってきた夏風邪が筆者にも移ってしまったのです。大人が罹ると重症化する夏風邪によって、筆者は高熱にうなされ、激しい咳が続いて声も出ない日々が約1週間程度続きました。

そのタイミングでたまたまAとメールをしていたため、「子どもから夏風邪が移っちゃってさ~」と世間話として状況を話したところ、Aからは「なんか、いつも体調崩してるよね」という返事が返ってきました。

その時、筆者は思わず「Aにはこの大変さがわからないだろうよ」とモヤモヤとして気持ちを抱いてしまいました。その後、新型コロナウイルスによる保育園登園自粛などの話が出てAから「子どもが保育園に行けない2カ月、大変だったよね」といった話が振られても、筆者のモヤモヤは続きます。

筆者の中には「子どもの育てやすさも夫婦間の家事育児分担も私のほうが大変なのに、同じ土俵で育児の辛さを感じてほしくない」といった心の狭さが確実に存在していたのでしょう。そしてそれに気付いた時、自分自身がものすごく浅ましい人間に思えて悲しくなりました。