あまりにうらやましがる様子を見た娘は、とつぜん人形をその子に手渡し、「そんなに気に入ったならあげるよ」と言ったのだそう。

「友人が『もらえない』と固辞してくれたからよかったものの…私もびっくりしちゃって。友人親子が帰ったあとに『ママはあなたのために買ってあげたのに、なんであの子にあげようと思ったの?』と聞いたら、『だって、すごく欲しそうで可哀そうだったから。私は欲しくなったらまた買ってもらえばいいから』って」

子供の欲しいものを買ってあげるのも親の愛情だと思っていたけれど、ある程度のブレーキは必要なのね…と彼女はしみじみ語っていました。

まとめ

買い与えすぎもよくないし、買わなさすぎもよくない…果たして「適切な買い与え」とはいったいどの程度なのでしょうか?

それは、親がきちんと買う理由、買わない理由を説明できるかどうか、にかかっているのではないかと筆者は考えます。理由もないのに買ってあげる、あるいは買わないのはNG。

大切なのは、買わない理由、あるいは買ってあげる理由を子供にきちんと話して、子供に納得感を持たせてあげること。そうすることで子供たちは、「買ってくれるのも親の愛情」「買ってくれないのも親の愛情」であると、ある段階で気づくのではないでしょうか。

大中 千景