物の贈答が大好きな義母

Yさんのお父さんは地方公務員でした。そのため、取引先などと公平にお付き合いをするため、仕事関係以外の人とも品物を贈りあうことをしないよう断っていたそう。そのため、Yさんは家にお中元やお歳暮の品物が届くといった経験がなく、デパートなどののぼりを見てもいまいちピンときていなかったといいます。

「父は物のやりとりなどなくても、本当に大切な人とは心でつながれるからと言っていました。母も同じ気持ちで、何か感謝を伝えたいときは手紙などを書いていたのを覚えています。そのため私自身も心のない形式的なものに参加するといった感覚がありませんでした。ところが、夫の実家はお中元・お歳暮、父の日や母の日、誰かの誕生日といった何か理由を見つけては必ずプレゼントを贈りあう家庭だったんです。」

文化の違いに面食らったというYさん。今まで経験がないながらも、いただいたからにはお返ししなくてはと慣れない贈り物を義実家へと用意するようになったそう。

「そうはいっても、すべての行事ごとに贈っていてはネタも尽きるしお金だってかかります。そんな悩みを夫を通して義実家に伝えてもらい、毎回はできないので節目ごとにこちらからプレゼントさせていただきたいと話しました」

義母からは「私が好きでやってるだけだから気にしないで!」と返事が。どこか申し訳ないので先方にもこちらと同じくらい減らして貰えたらな、と思っていたYさんの気持ちは完全には通じなかったようです。とはいえ、これ以上考えて相手に付き合っていくことはストレスに感じてしまうため、割り切ることにしたそうです。