キャッシュレス決済が身近なものとなっています。QRコードをかざして支払いを済ませたり、カードを提示して買い物をする様子を見て育つ子供にとって、現金の存在は「支払いシステムの1つ」なのかもしれません。
一方、生活していくうえで欠かせないマネーリテラシー、すなわち「お金の知識を得て、うまく活用する力」を、学校で学ぶ機会はほとんどありません。つまり、現状では家庭でなんとかしなければならないのです。親の子供時代よりも複雑になっている子供の金銭感覚の養い方について考えます。
小学生の7割以上がお小遣いをもらっている
金融広報中央委員会が5年に一度行っている「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」によると、7割強の小学生がお小遣いをもらっていると答えています(調査対象:全国の小学生から高校生5万人超)。
毎月もらっている児童の平均金額は低学年では1004円、中学年で864円、高学年になると1085円です。時々もらっている児童の平均金額は低学年が1004円、中学年は924円、そして高学年では1246円という結果でした。
また、どういったシチュエーションで貰えるかという問いには、低学年の半数が「お手伝いをしたときにもらう」と答えています。この数値は学年が上がるほど小さくなりますが、高学年でも40%がお手伝いをしてお小遣いをもらうと答えており、家庭で「お手伝いをすると対価を貰える」ことを学んでいることがうかがえます。