特殊詐欺が急増、背景には「コロナ禍」か?

オレオレ詐欺や還付金詐欺をはじめ、手口が複雑化している特殊詐欺。警察庁が発表した「特殊詐欺認知・検挙状況等について」から、その件数の推移をみていきます。

「特殊詐欺の検挙件数」の推移(2005~2019年)

2005年・・・2,539件
2006年・・・2,974件
2007年・・・3,079件
2008年・・・4,400件
2009年・・・5,669件
2010年・・・5,189件
2011年・・・2,556件
2012年・・・2,990件
2013年・・・3,419件
2014年・・・3,252件
2015年・・・4,112件
2016年・・・4,471件
2017年・・・4,644件
2018年・・・5,550件
2019年・・・6,773件

検挙件数は年々増加傾向にあることが分かります。

2020年1~4月の特殊詐欺検挙件数(前年同月との比較)

2020年については、前年(2019年)の同月と比較してみます。
2020年1月・・・308件(前年同月・・・469件)
2020年2月・・・385件(前年同月・・・446件)
2020年3月・・・823件(前年同月・・・597件)
2020年4月・・・612件(前年同月・・・411件)

1,2月は前年同月よりも少ない件数で推移していましたが、3月の検挙件数は、2月の謙虚件数の約2.5倍まで増えています。前年の同じ月と比べても、この増加は気になりますよね。3月といえば、COVID-19感染拡大による混乱が本格化した時期と重なります。コロナ休業、コロナ倒産・・・。日々の生活に直結する問題を抱え、藁にもすがる思いの人もいるでしょう。そんな人たちの気持ちをうまく利用し、お金を騙し取ろうとしているのです。