40歳未満では、負債現在高が貯蓄現在高の2倍ほどに上ります。働きざかりといわれる40代の貯蓄現在高と負債現在高は、ほぼ同額です。これらの年代には、「住宅ローンや子どもの教育にお金がかかり、なかなか貯蓄に回す余裕がない」という人が少なくありません。
50代になると、ようやく貯蓄現在高が増えはじめます。通貨性および定期性預貯金は1,000万円を突破し、有価証券や生命保険などの金融資産を含めた合計は1,704万円に達します。
一方、負債現在高は652万円です。住宅ローンが残っている人もまだ多いということでしょう。定年退職が間近に迫り、「このまま老後に突入するのは不安だ」と感じる人もいるのではないでしょうか。
退職金をもらう人も多い60代では、負債現在高が250万円にまで減り、貯蓄現在高は2,330万円に達します。このうち、通貨性および定期性預貯金は1,464万円です。60代は「資産運用難民」ともいわれ、資産運用の選択肢が非常に限られてしまいます。これまで作ってきた資産をできるだけ減らさないことが求められます。