「週明けからずっと子供が家にいます」というカウントダウンが突然スタートし、その準備をする余裕すらありませんでした。というより、準備をしようにも前代未聞のことなので、何をどうすればいいのか全く見えてこなかったのです。

ママ友の1人の勤務先は小学生の子を持つ母親が大半を占めており、特に低学年の子を持つお母さんたちが時短勤務の変更を求めて職場はパニックになったと後日教えてくれました。それだけ、働く親にとっては天と地がひっくり返るくらいの出来事だったのです。

「4月になれば学校再開」という期待はすぐに消える

当初、3月と4月上旬の40日間程度の休みだと思っていた子供たちは「ちょっと長めの春休みのようだ」とまるでご褒美でも貰ったかのように楽しんでいる様子でした。長い春休みの後に新学期が始まると思っていたので当然です。

四六時中子供と一緒の状態では、手帳を広げて仕事の管理をする余裕もないと思った筆者は、手始めに机の前のカレンダーで、締め切り日に蛍光色の細いマスキングテープを貼りました。文字を書くより瞬時に見分けがつき、簡単なスケジュール管理ができます。

子供たちも当初は「1カ月ちょっとすれば学校に行ける」と信じ、生活リズムを大きく崩すこともなく、ケンカもほとんど勃発せず意外なほど穏やかな日々が過ぎていったのです。

しかし、感染拡大の勢いは収まる気配もなく、臨時休校の間に日本全国の感染者数は瞬く間に増えていきました。連日報じられる新型コロナ感染者のニュースを目にし、多くの家庭で予定通りの学校再開は難しいと思ったはずです。