タイプ3「都合の悪いことはすべて妻のせい」

Cさんの夫は、厳しい両親のもと、きっちりと躾けられて育ったため、細かなところまで気が回る人です。一方のCさん自身はのんびりとした性格で、結婚当初から「俺の言うことを聞いておけば間違いなく上手くいく」と口癖のように繰り返していた夫の言葉がすべて正しいように思えて、できる限り夫の意に沿うよう日々を過ごしていました。
とはいえ、中には理不尽に感じられる言動も少なくないうえ、Cさんが夫の思うようにならなかった時などにはキツイ言葉をかけてくることがあり、その度に心を痛めていたそうです。

ある日Cさんは、夫から「明日の朝は早くに家を出ないといけないから、5時に起こしてほしい」と頼まれます。Cさんの普段の起床時間は6時で、さらにはまだ子供が小さく、夜泣きが続いて細切れ睡眠になった翌朝は早く起きられるか不安もありました。そこで夫には、「もしかしたら自分が起きられずに起こしてあげられないかもしれないから、念のため自分でも目覚まし時計をセットしておいてほしい」とお願いしたそうです。

そして、Cさんの不安は的中してしまいます。明け方まで断続的に続いた夜泣きのせいで、目が覚めたときには5時半を過ぎてしまっていました。慌てて夫を起こすと、「お前は夫を起こすことすらまともにできないのか」と冷たく言い捨てられてしまいます。心から謝罪したCさんですが、こうなる可能性を見越して、夫自身にも目覚ましをかけるようお願いしてあったはずです。それなのに夫は、「甘えたことを言うな、自分のミスを俺のせいにするのか?」と一蹴して、取り合ってすらくれません。「私には拒否権もないし、うまくいかなかったことは全部私のせいなんです」と、半ば諦めたように語るCさんでした。