定年も65歳に延長されるケースもあり、元気で働くシニアが増えています。元気で長く働けるのは喜ばしいことですが、長く働いた後に待っているのは、不安定な年金生活です。現役世代の悩みの種ですね。
定年退職後に、お金の心配はなるべくしたくないものです。今回は60代以降の生活に備えて、お金をどのように増やせばよいかについてお話しします。
あなどれない複利の効果
皆さんは単利や複利はご存知でしょうか。利息の計算方法のことです。
例えば、100万円に6%の金利が付くと、6万円(税引前)になりますね。10年間、6%の金利が付与されると、6万円×10年間で利息の合計は60万円になります。預け入れ全期間を通じて、当初の元本に金利を付与すること、これが単利です。
一方、複利ですが、利息を元本に組み入れて計算します。
例えば、1年目に6万円の利息が付いたとします。2年目は利息の6万円を元本に組み入れて計算しますので、元本106万円×6%が2年目の利息の計算方法となります。
72の法則とは
12年目まで複利で計算すると201万円になり、お金は倍になります。単利の場合、200万円に到達するのは、それから5年後の17年後です。
お金が増えるスピードが早いのは複利です。つまり、お金を増やすためには複利の方が有利と言えます。
余談ですが、複利の効果を計算するのに便利な「72の法則」というのがあります。
72÷金利=「資産が複利で倍になる年数」
を示しています。
とても便利で気軽に使えますので、いろいろな金利を入れて計算してみるとおもしろいですよ。