前回の記事『老後の生活費の計算法:要素は「年金収入」「勤労収入」「資産収入」の3つ』では、いくつかの仮定を置いて退職後の生活で必要となる「資産収入」の総額を計算しました。

退職直前の年収が700万円の方が、①60歳で退職し、②65歳までの5年間に現役時代の6割の勤労収入を得て、③公的年金は月額24万円を65歳から受け取り、④95歳までの人生を送る、といった前提で、「資産収入」として総額で3,960万円が必要と算出しました。

資産収入の中身

今回はその4000万円近い自助努力資金をどうやって作り上げることができるかを考えてみます。もう退職までそれほど時間がなくなっている50代にとっては、この金額を用意することはかなりハードルが高いはずです。

ただ、実際には“退職までにこの金額を準備する必要がない”ことを理解すると、その向き合い方にも余裕が出てくるはずです。

「資産収入」の原資は、①現役時代に積み上げてきた元本、②現役時代の運用による収益、③退職後も資産運用を継続することでもたらされる運用収益、の3つに大別することができます。

こう整理すると、①と②は退職までに用意する分ですが、③は退職後に稼ぐ分ということがわかります。すなわち、3,960万円のうち、ある程度は退職後に稼ぐことができる部分でカバーできるということになります。