「妻の負担はもっと大きかったと思う。介護をしながら手続きをしたり調べたり、いろんな施設に話を聞きに行ったりしてくれて、それと並行して子育ても。次第に父も認知症っぽくなってきて、妻はかなりツラそうにしていた。施設に入れる準備をもっと早くしておけばよかったのかもしれない」と話します。

介護に関する情報は、普通に暮らしているとなかなか得ることができません。介護施設にいくらかかるのか、介護は実際どうやってするのかなど、知る機会がほとんどないのが実情です。

しかし、事前に知っておかないと、介護保険でどのくらい保障されるのか、介護保険で必要な手続きはどうすればいいのかなど、調べなくてはならないことが多すぎて時間も手間もかかり、精神的負担も大きくなります。また、お金も必要になるので、早めに準備を始めておくと安心です。

ケース3:介護に必要なお金が予想以上だった

最後は、義母が病気で要介護になった50代のCさんのケースです。

「介護にここまでお金がかかるとは思っていなかった。子どもたちも無事社会人になってようやく手が離れ、夫と老後資金を貯めなきゃねと話をしていたところにお義母さんの介護が急に降りかかってきた。私自身もなんとか管理職になって仕事が面白いと感じているし、家計のことを考えても働き続けるべきだと思っていた」のだそう。