スメハラの定義は抽象的になりやすい

まず、スメハラの定義を定めることが困難です。どのようなニオイがハラスメントに該当するのか、明確な基準がないため、セクハラやパワハラのようにガイドラインを設けるのが難しいと言えます。

強いて言えば、強い香水を控えることくらいですが、これも明確な定義がないのが実情です。また、香水に関して言えば、同じ香水でも“いい香りだ”と感じる人がいる一方で、“嫌な香りだ”と感じる人もいます。

スメハラと感じる人と感じない人との温度差が大きいのも特徴です。

自分では分からない自分自身の口臭や体臭

次に、スメハラを与える人(ニオイを発する人)の多くが無意識だということがあります。これは、セクハラやパワハラにも該当することですが、それ以上に意識が希薄と言えそうです。その最大の理由は、自分のニオイ(口臭、体臭)は自分では分からないという点にあります。

例えば、“〇〇さんの口臭は耐えられない”と苦痛に感じている△△さんが、別の人から“△△さんは口臭がひどいね”と思われているかもしれません。また、香水も、着けて一定時間が経過すると自分ではニオイが分からなくなるようです。