また、今期業績の大幅増益見通しを公表した日本電産(6594)も一時+4%高に迫る大幅上昇となりましたが、直後から売りに押された結果、終値は▲4%安に迫る大幅下落となっています。

さらに、まだ決算発表が始まっていない自動車株も大きく売られ、ホンダ(7267)、スズキ(7269)、日産自動車(7201)、三菱自動車(7211)、マツダ(7261)がいずれも▲6%安前後の急落となりました。

その他では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)などの金融株、高島屋(8233)などの百貨店株、エーザイ(4523)など医薬品株の一角も大きく値を下げています。

一方、数少ない値上がり銘柄の中では、宅配需要の増加でSGホールディングス(9143)が年初来高値を更新しました。

また、緊急事態宣言の期限延長が確実になったことで、業務スーパーの神戸物産(3038)が堅調に推移し、冷凍食品大手のニチレイ(2871)も大きく値を上げています。

新興市場(東証マザーズ)では、新型コロナウイルスの国産ワクチン開発で期待が高まる大阪大学発のバイオベンチャー、アンジェス(4563)が連日の急騰で年初来高値を更新しました。

この日、アンジェス1銘柄の売買代金は992億円に上り、東証マザーズ全体の46%を占める大活況ぶりとなっています。さらに、時価総額ではミクシィ(2121)やフリー(4478)を抜き、メルカリ(4385)に次ぐ第2位に浮上しています。

アンジェスは大阪大学と共同で、従来のワクチンとは異なる「DNAワクチン」という手法での開発に取り組んでおり、動物実験が進んでいると報じられています。

葛西 裕一