一方、共済には一部負担金払戻金という名目で存在しており、付加給付と同じように機能しています。
つまり付加給付金や一部負担金払戻金は、共済や企業の健保組合に加入している人のみが恩恵を受けることのできる仕組みなのです。高額な医療費の負担を、たった数万にまで軽くすることができる、この驚くべき制度は、付加給付の無い人にとってみれば、何とも羨ましい制度と言えますね。
まとめにかえて
今回は高額療養費制度と付加給付についてまとめてみました。これらの制度を知ることによって、自分の加入している民間の医療保険などを見直すことができます。日額1万円の医療保険に入るため、多額の保険料を払っているとしたら、本末転倒です。差額ベッド代等、健康保険でまかえない費用は対象にはなりませんが、基本的には数万円の自己負担で済むからです。自分に万が一のことが起こった場合、公的な制度からいくら給付金がでるのか、この機会に調べておいた方がよさそうです。
参考資料
- 「健康保険の基礎知識」けんぽれん
- 「ヘルスケア通信⑧米国の医療保険制度」三菱UFJ国際投信
- 「平成30年分民間給与実態統計調査結果について」国税庁
- 「短期給付の種類」地方職員共済組合
- 「医療費負担の軽減」日本私立学校振興・共済事業団/私学共済事業
- 「医療費が高額になったとき」花王健康保険組合
LIMO編集部