子どものころはあんなに仲がよかったのに、大人になると兄弟姉妹の仲が悪くなったり疎遠になったりしてしまう…。実はこれってよくある話。それぞれ別の人生を歩み、生活環境や価値観が大きく変わってしまったのが原因かもしれません。

「血は水よりも濃い」と言いますが、中には水よりも薄い血縁関係もあるようです。今回は、そんなちょっぴり切ないエピソードを紹介するとともに、その原因を探ってみたいと思います。

きっかけは、親の介護

45歳のAさんには、7つ年上のお姉さんがいます。年の離れた姉妹ですが、お姉さんはAさんのことを可愛がってくれ、ふたりはとても仲良しだったそうです。

時は流れ、大人になったAさん姉妹。お姉さんは結婚して県外へ、Aさんは結婚後も実家近くに住むことになりました。

Aさん姉妹の仲に暗雲が立ち込めてきたのは、お父さんが亡くなってから。すっかり気落ちしてしまったお母さんは体調を崩しがちになったのだそう。お母さんが寝込むたびに看病するのは近くに住むAさんの役目。しかし、お母さんはだんだんと床に臥す時間が長くなり、ついには介護が必要な体になってしまいました。