バイトがなくなり家賃が払えない

続いても、専門学校の学生であるBさんです。美容専門学校に通っていたBさんは、カフェのアルバイトが続けられなくなり、家賃が支払えなくなっていると言います。

「月5万円の家賃が払えない。大家さんにも頼み込んでいるけれど、カフェが完全に休業する前から客足が減ったのでシフトが減らされていた。この状況がもう2カ月続いているので、大家さんを待たせるのも限界だと思う」と話します。

「大家さんも『こういう状況だからね』と言ってくれてはいるものの、外出自粛が解禁になってもすぐにアルバイトを増やせるわけじゃないし、この先ずっと滞納した数カ月分の家賃を払うためにお金を貯めていかなければならない。学校が始まれば実習でアルバイトができないくらい忙しいときもあるし、お先真っ暗。毎日お金のことを考えるのがとても辛い」と、ため息交じりに話してくれました。

どんなに待ってもらっても、何カ月分かの家賃をまとめて支払うのは学生にとってはかなり負担が重いものです。もともと父親がおらず、母親と弟を助けるために美容師として腕一本でやっていける仕事を、と思って専門学校を選んだというBさんが頼れる先はなく、学校をやめて働くことを考えていると言っていました。

派遣切りで無収入、帰省したくてもできない

イベント関連の広告会社で派遣事務職をしていたCさん。新型コロナの影響でイベントが相次いで中止になり、Cさんの働く広告会社の収益も激減したと言います。

「派遣社員や業務委託社員はリモートワークの対象外で、3月は感染が怖いと感じながら毎日出社。でも、ちょうど4月に入るときが契約更新だったのであっけなく切られてしまった。派遣はいつ切られても仕方ないとわかってはいたけれど、いざとなるとかなりキツイ。それに、この状況では派遣社員を雇おうという会社はなかなか見つからない」とのこと。

収入がなくなったCさんは現在仕事を探しているものの、貯金も底をつきそうだということで帰省を検討している様子。ただ、「ただ、感染者数が少ない県なので今すぐ東京から帰るわけにはいかない。県からも帰省自粛の要請が出ているというし…。このままだと居場所がなくなりそうで怖い」と途方に暮れていました。