こういう場合は、まず毎月の出費を書き出して整理してみることが第一歩になります。面倒かもしれませんが、これをやらない限り自分の無駄遣いの原因はわかりません。原因がわからないということは、無駄遣いをやめられないということです。

結局Aさんの場合、毎月1〜3万円ほどネットショッピングで服や靴を買っていたほか、週末ドライブも兼ねてレンタカーで友人とアウトレットに行き、ブランドものの財布やバッグを購入していることがわかりました。

「営業職だから、こういうのは身だしなみの一つ。この出費は仕方ないと思って購入していた」と言うAさん。理屈として成り立たないわけではありませんが、「仕事につながることだから仕方ない」とはいえ、自分の財布からお金が出ていっていることは事実です。

その買い物を仕方ないと捉えて「なかったこと」にしてはいけません。出費を出費として認識し、「今月は靴を買うから、ほかの出費は抑えよう」と自分にブレーキをかけることが大事なのです。

お金が貯まるイメージが持てない

また、Aさんと話している中で「お金を貯める理由は?」と尋ねると、こんな答えが返ってきました。

「それは老後資金のためだろうし、いつかする結婚のためだとは思うけど、今のところ結婚の予定はない。このままいけば老後資金のためだろうなあ」

つまり、お金を貯める動機が明確ではなく、「なんとなく老後資金かな」と思っているだけの状態。このままでは動機が希薄すぎてお金を貯めるモチベーションになりません。