語彙力をつけるのに有効な勉強法
筆者は元々、国語力が高いわけではないのですが、訓練をすることで語彙力を身に着けて書籍を商業出版したり、ビジネス雑誌やネット記事でビジネス記事を寄稿する「書く仕事」に携わるようになりました。そのための有効な訓練の方法を取り上げたいと思います。
漢字検定の勉強
オススメしたいのは「漢字検定」です。日本人はとかく英語の勉強に熱を上げてしまいがちですが、外国語の力量は母国語の国語力が強く影響するという研究結果もありますから、何をおいても土台となる母国語の国語力を軽視するべきではないと考えます(※2)。
漢字検定を勉強すると、漢字の他に四字熟語やことわざなども身につけられます。結果的に、語彙力増強になります。筆者は漢字検定の2級を取得し、今でも執筆業でその時の語彙が役に立っている実感があります。
読書
読書はその人の語彙力を決する重要な要素です。ほとんど読書をしたことがない人と、日常的にたくさんの本を読んでいるビジネスマンとでは、同じ日本人でも語彙力に雲泥の差が生まれるのは明白です。
筆者は読書をする時によくメモを取っています。卓越した表現や、心に刺さったフレーズなどをメモしておき、できるだけ執筆する時に活用するようにしています。これをつづければ、読書をすればするほど雪だるま式に語彙力を高めることができるのです。
マメに調べる
誰しも「未知の単語」はあるでしょう。未知の単語に遭遇した時の対応方法で「語彙力のある人」「ない人」に命運が別れると考えます。
語彙力が付く人は面倒がらずに、マメに調べる人です。筆者も知らない言葉は即座にググるようにしています。「文章を読解する流れが分断されるので、文脈で類推するべきでは?」と言いたくなる人もいるかもしれません。
しかし、文脈で類推するには「文章の大部分を理解できること」という条件が必要で、一文の中に2つも3つも知らない言葉があれば、類推もできません。分からないところを放置しても、永遠に分からないままになってしまうことが多いですから、それなら面倒でも調べて着実に語彙力をつける方が、遠回りなようで近道になると考えます。
語彙力の有無で、ビジネスだけでなく人生そのもののクオリティーを決する要素になりますから、軽視せずに地道に付けていく方が良いのではないでしょうか。語彙力は生まれつきの才能ではなく、後天的な努力の蓄積で決まる要素なので、全員にとってフェアな世界なのです。
【参考】
(※1)『安藤 俊介「怒りをコントロールする技術」』慶應丸の内シティキャンパス
(※2)『資料5 日本語と外国語の学習による言語能力の向上について(意見の概要)』文部科学省
高級フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」代表 黒坂 岳央