看護学部・学科のある大学数は1991年度にはわずか11校に過ぎませんでしたが、2018年度には263校へと約24倍に増加しています。これは、全国にある大学の約3.3校に1校が看護学部・学科を設置していることを意味します。
しかも、最近では、医療系とは全く関係ない大学(例えば〇〇工業大学)でも看護学部を新設することが珍しくなくなりました。
また、学生数(4年生大学のみ)も1991年度の558人が2018年度には23,670人へと増加しており、今後もさらなる拡大が見込まれています。
学生数の確保に苦しむ大学、言い換えれば、経営難に直面する大学にとって、看護学部・学科は大きな魅力なのです。こうした状況からも、年に一度の国家資格試験に合格する必要があるとはいえ、看護師が人気の高い職業であることが推察されます(注:准看護師は都道府県知事による免許制度)。
今も“看護師は3K職業”に変わりないが…
ここまで読んだ人の中には、“人気職業? 看護師は代表的な3K職業だったはずだが…”と思う方がいるはずです。
そうです、看護師の仕事は3K(きつい、汚い、危険)で表されることが多々あり、「3K」を超えた「9K」という言葉もあるくらいです。実際、夜勤の連続などで体調の維持なども大変なことは想像に難くありません。
しかし、大学がこぞって看護学部を新設するくらいの人気職種ということは、現在の看護師は3Kから解放されたスマートな職業になったのでしょうか。