コロナ禍は学校行事の見直しのきっかけになるのか

これまで、授業参観や運動会といった保護者が参加する学校行事は、昭和の時代から根本的な見直しはほとんどされてこなかったと思います。強いて言えば、インフルエンザで学級閉鎖となったクラスは年度末の授業参観を後日行うといった程度ではないでしょうか。

保護者参加型の行事は、子供の学校生活や成長を見られる貴重な機会なのは間違いありません。しかし、今回の新型コロナウイルスによる影響はこうした当たり前のことが見直されるきっかけになる可能性もあります。

コロナを完全に防御するには人との接触回数を極力控えることが第一歩ですが、無症状の人からも感染する場合があるため根絶にはかなりの時間がかかると考えられます。

そのため、来年度以降も、学校行事で感染の危険性を高めないためには、授業参観の分散化や運動会の短縮化、または高学年と低学年に分けて実施し、一度に大勢の人が集まらないよう工夫するなどの措置をとる学校が続出しても不思議ではありません。

学校行事は何事も準備期間が長く、直前になって中止を決めるのは勇気が必要です。感染者が断続的に出る自治体では、保護者が集まる行事を数年間行わない決定を下すことになるかもしれません。元々、3密の状況を生み出しやすい学校生活において、特に大勢の人が集まる行事の見直しは必至になるのではないでしょうか。

中山 まち子