トランプ政権にとって、これまでの4年間の好調な経済は最もアピールできる成果だが、今後は間違いなく、新型コロナ禍からの経済回復をいかに進められるかがカギとなる。

トランプ大統領も、感染拡大をできるだけ抑えるとともに、経済的な被害を最小限に抑えるよう色々と手を打ってくるはずだ。

トランプ再選は”世界恐慌”からの回復次第

国際通貨基金(IMF)は4月9日、新型コロナウイルスの影響で、2020年の世界経済の成長率が「急激なマイナス」となり、1930年代の世界恐慌以降で最悪の経済危機に直面するとの見通しを示した。

このコロナショックは「第2次世界恐慌」と比喩されるように、その影響は世界各国で同時多発的に出始めている。そして、「米国がくしゃみをすると日本が風邪をひく」と言われるように、米経済の落ち込みはそのまま日本経済を直撃することだろう。

IMFが指摘するように、選挙戦のカギは経済回復になりつつある。トランプ大統領は、北朝鮮危機やイラン危機など外交安全保障政策でも、彼なりの成功をアピールしてくるだろうが、その選挙戦でのインパクトは薄れつつある。それだけこの新型コロナが大きな問題になっているということである。

本来大統領選とは、現職の任期期間をトータルに評価する選挙であるが、今回はコロナからの回復という約半年間の攻防で勝者が決まるような状況になっている。

和田 大樹