このような状況下でも株価が上昇する銘柄もあります。当面は、好業績銘柄を中心に個別物色の戦略をとっていくのも一つの方法でしょう。

17日の東証1部の売買代金は2兆6104億円と、商いも徐々に活況になりつつあります。チャンスがあれば積極的に狙っていきたいところです。

25日線が上向きに転じ、チャートの形も良好

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。3月19日に大底を打つと、その後は18,000円付近で二番底(Wボトム)を形成し、5日移動平均線、25日移動平均線をともに回復しました。

先週は5日線を挟んだ小刻みな動きとなりましたが、週末には窓をあけて上昇し陽線の高値引けとなりました。

今後の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は悪くありません。ポイントとしては、先週の終値が3月25日の高値(19,564円)を超えたことです。

というのは、3月19日を大底とすると、ここが戻り高値になっていたからです。ここを超えたことでWボトムが完成し、短期的な上昇トレンドが形成されました。

もう一つ注目したいのは、直近の上昇で25日線が横向きになりさらに上向きに転じてきていることです。

上値メドとしては当然ながら心理的な節目となる20,000円を超えられるかどうか。ただし距離が近いので、週初寄り付きからいきなり20,000円超えで始まる可能性もあります。

その後、21,000円付近は過去にもみ合ったところなので抜けるまでにパワーがかかるかもしれませんが、抜けてしまえば23,000円付近まで一気に上昇する可能性もあります。

逆に、足元で急上昇しているため上昇一服となることもあり得ます。その場合でも25日線の18,500円付近までは押し目買いの好機と考えていいでしょう。

下原 一晃