株式市場の振り返り-急落翌日の小反発、力強さは感じられず
2016年6月27日(月)の東京株式市場は反発となりました。日経平均株価は前日比+2.4%の上昇、TOPIXも+1.8%の上昇で引けています。また、新興株式市場の東証マザーズ総合指数も+4.7%の大幅反発となりました。
日経平均株価は、前日比+201円高の反発で寄り付きました。その後、間もなく+109円高まで上げ幅を縮小しましたが、後場は再び買い戻しが優勢となり、大引け直前には+371円高まで上昇する場面が見られました。結局、大引けは+357円高の15,309円となっています。
東証1部で上昇したのは1,570銘柄、値下がり335銘柄、変わらず59銘柄でした。東証1部の出来高は22億8,285万株、売買代金は2兆3,094億円(概算)となっています。出来高を見る限り、積極的な買い戻しは少なかったようです。
セクター動向と主要銘柄の動き-33業種中22業種が上昇、内需関連に買い戻し
東証1部で上昇したのは22業種、下落したのは11業種でした。上昇率上位には、見事なまでに内需関連、ディフェンシブ・セクターが並びました。一方、下落した業種には、円高進行を懸念された輸送用機器などの外需関連セクターと金融セクターが多く見られます。特に、金融セクターの下げが厳しいのが特徴です。
個別銘柄では、ファーストリティリング(9983)、KDDI(9433)、アステラス製薬(4503)、セコム(9735)、花王(4452)といった内需関連の主力株が軒並み大幅上昇となりました。その一方で、マツダ(7261)や富士重工(7270)などの自動車株が大きく値を下げ、村田製作所(6981)やローム(6963)などの電子部品株も軟調でした。好不調がハッキリ分かれたと言えます。
本日(6月28日)の注目点-基本的には様子見に徹するべきだが、出遅れ内需関連には注目
先週末のような急落翌日は、リバウンドの見られる傾向があります。27日の株式相場はその通りになりましたが、24日の下落分の3割に満たない戻りに止まりました。株式相場の本格的な反転にはもう少し時間を要する可能性があります。急落後のリバウンドを経て、28日(火)からの動向が本当に重要となります。
28日も基本的には、様子見に徹するべきです。慌てる必要は全くありません。27日はディフェンシブ・セクターの主力銘柄に買い戻しが目立ちましたが、上昇し過ぎた感がなくもありません。その意味では、27日に出遅れた内需関連銘柄の下値は注目していいでしょう。
青山 諭志