海外では日本人は「マイノリティ」

言うまでもなく、海外では日本人はマイノリティ(少数派)です。

「アメリカやヨーロッパなどの先進国ならいざしらず、発展著しい東南アジアなどに住めば、先進国からの外国人としてもてはやされるのでは?」というイメージを持つ人もいるでしょう。世界にはたくさんの国がありますから、日本から来たというだけで気持ちよく持ち上げてくれる国もあるでしょう。しかし、マイノリティという立場は弱く、心細いものです。

2019年、ベトナムに住む邦人起業家が、Twitterでベトナムを差別する発言をして炎上したことがあります。発言に怒ったベトナム人が「日本に帰れ!」と総バッシングに転じ、さらにはベトナムに住む日本人も「日本人は差別主義者!」と風評被害にあい、日本人ヘイトを受けるのではとビクビクしながら過ごしているという話も見られます。

この件に限らず、海外で日本の評価を落とすことが起きると、現地に住む日本人はその脆弱な立場から被害を受けることがあるのです。日本に住んでいればまったくの無風で済むところが、海外に住んでいると台風の直撃を受けるほどの影響があるわけです。