「新卒一括採用で入った会社で一生勤め上げる」モデルは崩壊。その中で生き抜くには?

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あえて、コロナショックだけが契機とは言いません。ただ筆者は、いずれ日本での“新卒一括採用制度”が消えると思っています。むしろ消えないと、低成長が続く日本と日本企業は復活しないのではないかとも考えています。学生や経団連に嫌われるのは重々承知ですが、まあご一読ください。

かつての一括採用の理由は今も通用するのか?

そもそも、なぜ日本企業は4月1日を入社日として、30〜40万人程度の新卒を自動的に採用する(学生にとっては就職させられる)ことになっているのでしょうか。

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筆者も30数年前はチョー生意気な学生でしたが、新卒で某企業に採用されました。その後、転職を繰り返しながらサラリーマン生活をそれなりにエンジョイしましたから、偉そうなことは言えません。でも、やはり新卒を一括採用で雇う必要はないと考えています。

まず、これまでの日本で新卒が一括採用されてきた理由を考えてみましょう。順不同です。

  1. 幸運なことに日本経済が右肩上がりになっていた(古い話で恐縮ですが、1945年の終戦から高度経済成長時代を経て1980年代末期のバブルのピークまで)。
  2. 採用しないと各企業人手不足になっていた(1.と重なります)。
  3. マスメディアがもっぱら注目する日本の大企業では、転職は好ましくないとされてきた(実際は転職してハッピーなケースも少なくない)
  4. 退職金制度は非転職者に有利だった(特に公務員)。
  5. 上場企業に入れば定年まで“安泰”とされてきた(いまや40歳代でリストラあり)。

思いつくのはこれくらいですが、令和の今でもその通り!と賛同できる項目があるでしょうか?

かろうじて2とか4は今でもそうかもしれません。ただし、2の人手不足は特定産業における提示給与と業務内容のミスマッチが原因です。4も厚生年金以外の企業年金を用意しているのはごく一部の企業です。

5もかつてはそうだったかもしれませんが、そもそも一つの会社でキャリアを全うすることが本当にハッピーなことでしょうか。筆者はそうは思いません。

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執筆者
太田 創
  • 太田 創
  • 一般社団法人日本つみたて投資協会 代表理事

関西学院大学卒。1985年、三菱銀行入行。1988年より約10年間、ロンドンおよびサンパウロで資金為替・デリバティブ等の運用、投資信託の管理業務に携わる。その後、2000年からシティグループ(米)、UBS(スイス)、フィデリティ(米)、GCIにおいて投資信託のマーケティング・商品企画を統括。現在は一般社団法人日本つみたて投資協会・代表理事。主要な著書には、『ETF投資入門 』(日経BP 2008年)、『お金持ち入門』(実業之日本社 2015年 共著)、『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版 2019年)などがある。