各国で見られるロックダウンをみると、確かに通りに出る人々の数は大幅に減ったものの、サイバー空間は日常どおりで、むしろ在宅勤務が多くなったこともあり、インターネットへの人のアクセスは増加している。
しかし、スリランカ同時多発テロのように、大規模なテロだった場合、ロックダウンによる影響はサイバー空間にも及び、ネットへのアクセスが全面的に遮断される場合もある。
政府がインターネット遮断を強制するのは、テロリストがネットやSNSを使って連絡を取り合い、次なるテロ計画を進めたりするからだ。
近年のテロでは、テロ組織による過激思想の拡散と個人の自己過激化が大きな問題となっており、ネット空間をどう監視するか、取り締まるかが大きなカギとなっている。
おわりに
今は感染症が国難となり、いつそれによるロックダウンが起こるかに世論の注目が集まっているが、原発テロや弾道ミサイル、防災や地震などあらゆる危機から生じるロックダウンについて考えることが今後重要となる。
和田 大樹