各国で生じているような暴力や衝突は避けなければならないが、強制力がない措置でどれほど感染拡大を止められるか。これは極めて難しい問題といえる。
ロックダウン(都市封鎖)はテロや暴動でも生じる
しかし、ロックダウンは何も感染症だけによって生じる現象ではない。たとえば、戦争やテロ、暴動など政治的暴力によっても生じる。
1つの事例として、今月22日で1年を迎えるスリランカ同時多発テロがある。
このテロ事件は、スリランカ最大の都市コロンボにある高級ホテルなどで同時多発的な自爆テロがあり、250人以上が死亡、500人以上が負傷した。死亡者には、高級ホテルで朝食を摂っていた邦人1人も含まれる。
この事件後、外出禁止令が出され、国際空港や主要駅などを結ぶ公共交通機関が麻痺し、各学校などは閉鎖に追い込まれ、正にロックダウンの状態になった。
スリランカ同時多発テロではインターネットの遮断も
今回の感染症拡大によるロックダウンと大きく異なるのが、インターネットの一時的遮断だ。