ただ、中期的にみれば、事業所数より減少ペースが緩やかであることから、喫茶店の大型化(マス・マーチャンダイジング化)を推測することができます。こちらも2016年以降のデータ更新がありませんが、傾向は大きく変わっていないでしょう。

セルフ式チェーン店は拡大傾向が続く

一方、前述したコーヒーチェーン店は今も拡大が続いています。

1997年末に僅か18店舗だったスタバは現在1,543店舗、ドトールは1988年の約200店舗が現在は約1,311店舗(注:ドトール以外のブランド含む、海外含まず)へと増加しています。タリーズ、Café de Crie、上島珈琲なども成長が続いている模様です。

ということは、単純に考えると、漸減が続く喫茶店の多くは、昔ながらのいわゆる“純喫茶”タイプということが容易に推測できます。確かに、個人経営のそういう喫茶店を見る機会は少なくなりました。

静かな音楽が流れる中で、備え付けの新聞や雑誌を読んで自分自身の時間を満喫できる、昔ながらの純喫茶店に未来はないのでしょうか。

国内のコーヒー市場は依然として成長市場

一方、やや意外かもしれませんが、日本国内のコーヒー消費量は拡大し続けており、2013~2016年は4年連続で過去最高を更新しました。