瀬戸社長は、同社の水回りビジネスの成長戦略の1つとしてインドを取り上げ、「インドは、今後成長が早く、最も魅力的な市場の1つであり、重要な市場である」という趣旨のコメントをしました。さらに「インドは我々が社会貢献できる市場」であり、「トイレビジネスを行うことの“誇り”を感じられる市場である」ともコメントしています。

トイレを製造し販売することで、何百万という人々に快適さを提供するとともに、病気の感染を減少させることができる。そのような誇りを実感できるのがインド市場であり、それを知ることでインドも含め全従業員のモチベーションが高められるということを行間から読み取ることができます。

恥ずかしくて個室でないとトイレにいけない子供たち向けにトイレを作ることにも、それなりの意義はあります。ですが、世界からエボラ熱のような悲惨な感染症を撲滅することにもつながるかもしれないBOPビジネスは、それ以上の意義や、“誇り”をもたらすでしょう。

このことが、LIXILグループが簡易トイレに注力する本当の理由ではないかと考えます。

 

和泉 美治