株式市場の振り返り-朝方の売りを早々に吸収して3日続伸、終値でも16,000円台を回復
2016年6月21日(火)の東京株式市場は続伸となりました。日経平均株価は前日比+1.3%の上昇、TOPIXも+1.2%の上昇で引けています。いずれも3日続伸となりました。また、新興株式市場の東証マザーズ総合指数も+1.2%上昇する続伸となりました。
日経平均株価は、円高が進んだことや大幅上昇の反動等により、前日比▲89円安で寄り付いた後、間もなく一時▲194円安まで下落する場面が見られました。しかし、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、一気にプラス転換し、後場の後半には+237円高まで上昇しました。結局、大引けは+203円高の16,169円で終わっています。6日ぶりに終値で16,000円台を回復しました。
東証1部で上昇したのは1,395銘柄、値下がり443銘柄、変わらず121銘柄でした。東証1部の出来高は17億2,232万株、売買代金は1兆7,797億円(概算)となっています。残念ながら、商いは依然として低調です。
セクター動向と主要銘柄の動き-30業種が上昇、久しぶりに内需関連セクターに買い戻し
東証1部の33業種中30業種が上昇しました。上昇率の上位には、医薬品、食料品、不動産、情報・通信など、内需関連セクターが名を連ねています。一方、下落した3業種は非鉄・金属、鉱業、鉄鋼の素材系セクターが占めています。
個別銘柄では、アステラス製薬(4503)や塩野義製薬(4507)などの薬品株が大幅上昇となり、KDDI(9433)、ソニー(6758)、セブン&アイ・ホールディングス(3382)なども値を上げました。また、村田製作所(6981)も値を飛ばしました。一方、日東電工(6988)や中部電力(9502)の下落が目立っています。
本日(6月22日)の注目点-足腰の強いリバウンドながら、利益確定の売りが優勢になる局面も
昨日述べた通り、株価はリバウンド局面にあります。21日の利益確定売りを早々に吸収したことからも、意外に足腰は強いと見られます。しかし、商いが薄いこと、主力セクターへの買いが少ないこと等から、本格的な上昇相場とは言い難い状況です。英国のEU離脱是非を問う国民投票の実施が迫る中、イベント型の短期筋による投機的な仕掛けが懸念されます。引き続き、為替相場を中心に注意が必要です。
そのような状況の下、国内では材料不足が続くため、22日(水)も様子見スタンスが続く可能性が高いと考えられます。また、この3日間で日経平均株価は約+735円も上昇しており、売りが優勢になる場面も考えられます。株価の急騰や急落に注意しながら、内需関連の出遅れ銘柄などに注目しましょう。
青山 諭志