「子どもを保育園に入れるとき、『仕事もいいけど…ねぇ。女は家の中を守るものよ。息子も子どももかわいそうよ』と専業主婦だった義母に言われました。お盆やお正月は、嫁の仕事も盛りだくさん…。こんなに男と女の人生が違うとは思いませんでした。男女平等だった学生時代が懐かしいです」

Kさんは復職しても悩みが尽きないといいます。

「女性って『仕事人』だけじゃなくて、『母親』としてもどうか、考えるんですよ。『良い母親』って、子どもに愛情をかけ、手をかけという価値観がありますが、仕事をしていると難しい」

「今は時短勤務です。子どもが熱を出せば私が休むしかないので、職場にも子どもにも罪悪感を感じます。『どっちも中途半端』と肩を落とした回数は両手では数えきれません。同じように仕事をしても、父親は休まないですし、休日に子どもと遊べばもう『良い父親』ですから…『良い母親』のハードルが高過ぎます」

未だ残る「母親像」に、日々葛藤するKさん。仕事も育児も頑張っていますが、周囲の言葉に迷うことは少なくないようです。

昇進、進学、転職…男性よりも限られる選択肢

32歳のJさんは、1児のママです。仕事好きなJさんですが、育休明けは残業をせず、定時で帰宅。Jさんには専門性を高めるため、大学院に通いたいという夢があります。