2020年3月25日に開かれた東京都の小池知事の記者会見で、週末の外出を控えるようにとの要請がありました。都内の新型コロナウイルスの感染者増により、そのオーバーシュートを防ぐという目的のためです。

先日、ちょうど2020年に開催される予定であった東京五輪の開催が「1年程度」延期されるという決定が発表された後でしたので、立て続けに大きな発表がされたようにも思います。そして多くの方にとっても同じような印象ではないでしょうか。

世界だけではなく、日本経済も止まっている

さて、コロナショックにより、小池知事の発表を待つまでもなく、イベントなども含め多くは自粛を強いられてきました。もちろん、格闘技イベントのK-1のように大規模イベントにもかかわらず開催されたというケースはあるものの、多くの主催者や事業者は開催を自粛しています。

多くの事業者や小売店、飲食店は営業時間の短縮やイベントの自粛も続いており、資金繰りも含めて多くの困難に直面しています。政府によるコロナショックへの対応策の協議は続いており、今後の経済政策の発表を待っていますが、国民へのサプライズのある発表が待ち望まれます。

学校のスタートは本当に4月からでよいのか

さて、3月頭に発表された小学校、中学校、高等学校の一斉休校要請ですが、すでに春休みに突入しており、長い春休みだなと思う親御さんも多いかと思いますが、先日の文部科学省の発表を読んで多くの方が感じると思うのですが、今一つ子どもを4月から学校に通わせてよいのかすっきりしません。

もちろん、両親共働き世帯だけではなく、一人で子育てをしている世帯では、「子供の面倒は誰が見るのか」という問題は付きまといますが、子供の安全に関すること以上に重要なことはないでしょう。現在は、自宅での勤務が推奨される環境の中、可能な限り子供の安全性を担保したいという親御さんも多いのではないでしょうか。

そうなると、新学期は本当に4月スタートでよいのかという話です。

慶應義塾大学などの一部の大学などでは、4月の入学式を9月入学の学生と合わせて行う可能性もあるとするなど、入学式そのものの延期が議論されています。

大学の新学期も実質的には4月は難しく、5月からという大学もちらほら見えてきています。5月も今後の新型コロナウイルスの影響次第では本当に講義が開かれるのかは未知数といえるでしょう。

話は変わりますが、NHKによれば、Jリーグ・J1は5月9日からの再開を目指しており、数万人が一度に集まるイベントも5月初めには現在のパンデミックが終息する可能性を織り込んで再開が予定されています。

本当に5月になれば景色は変わるのだろうか

学校やJリーグの再開は4月や5月に予定されているものの、3月下旬時点で現在の様子であるのに、本当に1から2ヶ月で感染者増の様子は落ち着くのだろうかという素朴な疑問があります。

もっとも、現在も週末の不要不急の外出を控えるようにとの要請も各知事から出ているように、今回の施策がはまり、近い将来に感染者増のペースが沈静化するというのは誰しもが望むことでしょう。しかし、それをメインシナリオとしてよいのかどうかという話です。ここまでの再三の自粛要請が下方修正されてきた経緯を考えると、ちょっと、近い将来に期待を持たせすぎな気がしてならないのです。

すべて9月はじまりにしてはどうか

ここからは一つの意見として聞き流していただければよいのですが、学校などは特に、新学期をすべて9月スタートにしたらどうだろうかというものです。

人類が過去、そう頻繁には直面していないウイルスとの戦いの真っ最中にそう焦って新学期をはじめなくてもよいのではないかというものです。

もちろん、その間に子供の面倒は誰が見るのかとか、その間の教育はどうするのかという話は残りますが、半年間の間に、子供全員にクロームブックを配るとか(和牛商品券とか配る前に子供に投資しましょう)、無線インフラない家庭にはWiFiモデムを配ったりとかして、次の世代のICT環境そろえた方がよっぽど次への投資になるかと思います。

9月はじまりにすれば、日本から海外に留学する学生もスムーズに進学できるでしょうし、Jリーグもまだ第1節を終えたばかりなので、敷き直して海外リーグと同様にシーズンスタートを8月か9月にしてしまえば、より多くの海外移籍のタイミングを選手に提供することが可能となるでしょう。

オリンピックを1年延ばして何が変わるのか

オリンピックが東京で開催されるということで、多くの人が喜んだのは間違いないですが、そうはいっても一過性のイベントです。

その一方で、私たちの生活はこの後も続いていきます。できれば、今回のような事件もなく安心してオリンピックを見ることができれば幸せだったのでしょうが、残念ながら時計の針を戻すことはできません。

もう、安心・安全と経済を比べてみると一目瞭然ですが、オリンピック開催を前提で何かを考えるということ自体が多くの人が人生を考える際に「ノイズ(雑音)」なわけです。

来年7月や8月にオリンピックが開催されようがなかろうが、また2年後になってしまおうがなかろうが、新しい日本のスタートのタイミングを今回のコロナショックを反映して仕切り直すのが良いかと思います。

生活者も事業者にとっても十分な時間が必要

生活者も新型コロナウイルスへの恐怖で落ち着かない日々が続きますし、事業者もそうした環境でビジネスを行うのは難しくなっています。

今後、資金繰りが厳しい事業者が出てきたり、また失業者も増えてはいくでしょうが、そうした状況は簡単には改善しないでしょう。支援策やそもそもの時間が必要です。

そうした準備のためにこの半年を準備期間として、どうやり過ごしていくかを明確にする準備をするためにも、とらえるのはどうでしょうか。

スタートを4月から9月に変えても何も変わらない、と考える人もいるでしょう。しかし、4月からすべて新しくしないといけないと焦るとよくない手を選んでしまうかもしれません。そうならないためにも、9月に向けて準備しようとする方が、着実に準備できたりはしないでしょうか。

もっともそのためには政府や金融機関もまずは6か月分の支援の準備を「具体的に」示してほしいものです。