しかも、現在の民法では、自殺でない場合、遺族や連帯保証人に対して損害賠償の請求ができません(一部は上限)。

“孤独死時代”に向けて

昨今、こうした社会情勢に合わせた家賃保証や特殊洗浄費用負担など、“孤独死保険”の類も登場していますが、まだまだ不十分です。今後迎えるであろう“孤独死時代”に備えた様々な社会保障の整備・強化が求められるでしょう。

今はまだ孤独死と言われてもピンとこない方も多いかもしれません。しかし、日々の仕事等に追われているうちに、あっという間に時間が過ぎていきます。直接的にも(自分が高齢になって孤独死)、間接的にも(隣室で孤独死が発見される等)、その影響を受ける日はもうすぐそこまで来ているのかもしれません。

葛西 裕一