この東京23区内の孤独死データを基にすると、全国では3万5千人~4万人の高齢者が孤独死で亡くなっていると推察されます。平成30年(2018年)の全国における自殺者(全世代)が約2万600人であることを考えると、孤独死の多さが理解できましょう。誰にも看取られることなく亡くなる人は、決してめずらしくない時代になったのです。
ちなみに、平成28年の全死亡者数は約130万人だったので、高齢者による孤独死の割合は3%前後と推測されます。恐らく、直近では3%を大きく超えている可能性が高いと考えられます。
2040年の高齢単身世帯数は約900万へ増加
さて、前述した「日本の世帯数の将来推計」によれば、65歳以上の単身世帯数は、
- 2015年実績:625万世帯(32.6%)
- 2020年推計:703万世帯(34.0%)
- 2030年推計:796万世帯(37.4%)
- 2040年推計:896万世帯(40.0%)
と予測されています。
基本的には、「単身世帯数=1人暮らしの人数」と考えていいでしょう。今から20年後の2040年には、65歳以上の単身世帯数が約900万に達し、65歳以上の総世帯数に占める比率は4割となるわけです。現在の少子化や未婚比率の上昇などを勘案すれば、孤独死の“予備軍”でもある高齢者の単身世帯がさらに増加することは容易に想像できましょう。