新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大で、多くの公立学校では3月の授業を全く行わないまま今年度の終わりを迎えることになりました。学校の先生も寝耳に水だったこともあり、休校中の補習教材などを十分に準備する余裕がなかったようです。
そのため、3月に行う予定だったテストと解答を生徒に配布し、休みの間に自宅でやるよう指示を出した学校も多かったと思います。しかし、生徒全員が素直にテストをこなす保証もなく、長い春休みとなった休校期間中に学力差が広がるのではないかと不安を持つ親も少なくありません。
未習単元のテストを何枚も手渡される
3月の小学校は卒業式など大きな行事を控えてはいるものの、新しく勉強する単元や年度末の総まとめテストがあります。ところが今回の一斉休校で、本来学校で受けるはずだった単元テストや学年末テストを家に持ち帰り、生徒に解くよう指示した学校や先生は多かったはずです。
通常ならば先生の授業を聞き、宿題のプリントを解いた上で単元テストに臨みます。子供にとっては、こうした流れが全て省略され「自分で解きなさい」と言われても、なかなか自発的な行動に移すのは難しいのではないでしょうか。筆者の子供たちも、学校で渡された何枚ものテストのほとんどをファイルに入れたままです。
また、今回の一斉休校はちょうど年度の変わり目の時期に起きました。この時期はクラス替えや先生の異動もあるため、「渡されたプリントの問題を解かなくても先生は確認できない」という思いが、子供が積極的にプリントに取り組まない理由の一つかもしれません。