昨年12月に発表された、世界経済フォーラム(WEF)による「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数 2020」。男女格差を分析したこの指数で、日本は153か国中121位になりました。

121位という結果は前年の110位からさらにランクを落とし、G7の中では最低です。この指数は、政治、経済、教育、健康の4つの分野のデータから作成されますが、日本はそれぞれ144位、115位、91位、40位と、政治や経済の分野でスコアが低い、すなわち男女格差が大きいというのが特徴です。

働く女性はどんな壁や不満を感じているのか

一方、オーストラリアのコンサルティング企業、ザ・ドリーム・コレクティブが2020年1月に日本全国の働く男女800人を対象に行った「働き方の多様性に関する意識調査」では、全体の約37.4%が現在の職場環境に満足していないということが分かりました。

給与面の満足度

職場環境に満足していない1番の理由として62.9%の人が「給料が少ない」ことを挙げています。この「給料が少ない」という回答を男女で比較すると、男性57.2%に対して女性68.7%と11.5ポイントの差が生じています。

実際、国税庁の「平成30年分民間給与実態統計調査結果について」を見ると、1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与は平均が441万円ですが、男性は545万円、女性は293万円。給与額の格差がかなりあるのも事実です。