「私はこうしました!」体験談
では実際に、「集中できる環境」はどのように作ったのでしょうか。体験談をご紹介します。
「私は営業のサポート業務をしているのですが、書類の確認以外はほぼ自宅で仕事ができます。仕事部屋を確保し、余計な物を置かないように工夫しました。それでもどうしても集中できないときは、カフェなど場所を変えて仕事をするようにしています。
会社からモバイル型Wi-Fiルーターを支給してもらったので、どこでも仕事ができます。とはいえ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染予防のためにテレワークが導入されたので、なるべくは自宅で仕事をするようにして、ストレッチなどの軽い運動を取り入れ、気分転換しながらやっています」
「外回りが多いのですが、会社に寄らずに帰宅できるので助かる反面、より一層の成果主義になりそうで、ストレスも感じています。ただ、成果主義は悪いことばかりでもないようで、『限られた時間の中でどうやって結果を出そう…』とよく考えて動くようになったと思います。そのため残業時間も少しずつ減っている印象です」
「子持ちなのですが、やはり自宅で仕事ができて、保育園の急な呼び出しにもすぐに対応できるのが嬉しいです。でもその分、子どもが寝てから仕事をしなければならないので、寝不足気味です。
寝不足が続きいよいよ集中力が続かなくなってきたとき、上司に相談しました。『もっと早く相談してくれればよかったのに!』と注意され、テレワークこそこまめな報連相が必要だと実感。上司も部下が何をしているのか、どういうことで困っているのか見えないので、はっきり言って欲しいようでした。これからは周囲とのこまめなコミュニケーションを意識していきたいと思っています」
テレワークは、職場の人たちが見えないからこそ、密なコミュニケーションが必要になります。また、テレワークの導入で評価制度が変わる可能性もあるようです。
始めは戸惑いがあると思いますが、柔軟な対応が求められています。
まとめ
こう見ると、テレワークによって得られるメリットは多く存在しています。とくに通勤時間が長い、仕事の日は外食やコンビニなどを利用している、幼稚園・保育園の送迎をするといった人は、時間やお金の面でとても助かるでしょう。
ただし、テレワークへの対応は会社によってさまざま。なにか起こったらすぐにテレワークへ切り替えられるようスタンバイしている会社もあれば、テレワークに否定的な会社も少なくありません。その背景には、「社員にはメリットがあるが、会社にはない」「出社させないと社員がサボってしまうかも」といった考えもあるようです。多くの会社にとってテレワークが当たり前の存在になるには、まだ少し時間がかかるのかもしれませんね。
【参考】
「2020年に向けたテレワーク国民運動プロジェクト―テレワーク・デイ参加企業の募集―」総務省
「テレワークとは」日本テレワーク協会
LIMO編集部