果たして年金だけで生活できるのか?
最近では、共働き世帯の増加傾向が続いています。そのため、「妻も厚生年金をもらえるから、年金だけで生活できるのでは」と考えている人もいるのではないでしょうか。
たしかに、厚生年金の加入期間が長くなるほど、受け取れる年金もアップします。しかし、平均寿命の伸びに伴い、必要となる老後資金が増加する可能性も視野に入れなければなりません。平均寿命より長生きできた場合、生活費が不足する事態も考えられますね。
そこで、老後に必要な生活費はどれくらいなのかをみてみましょう。
公益社団法人生命保険文化センターが行った「生活保障に関する調査」(2019年度)によると、「夫婦2人で老後生活を送る上で必要と考える最低日常生活費」の月額は平均22.1万円。その中でも「20~25万円未満」が、29.4%と最も多いという結果が出ています。
また、上記の生活費以外に、「旅行やレジャー」「趣味や教養」「日常生活費の充実」「身内とのつきあい」など、ゆとりある老後生活を送るための費用として必要と考える金額は平均14.0万円、とのこと。
その結果、「最低日常生活費」と「ゆとりのための上乗せ額」を合計した「ゆとりある老後生活費」は平均で36.1万円という結果が出ています。
いざリタイヤ生活を迎え、「現役の頃より生活費が増えた」「夫に先立たれてから生活が苦しくなった」「老親の介護が始まった」というケースも珍しくありません。
安心して老後の生活を送るためにも、公的年金だけに頼るのは避けておいた方がよさそうですね。