他の子と比較せず我が子のペースを尊重する
きょうだいがいる子や、早く小学校に行きたくてしかたのない子など、同じ園の中にも卒園をものともしないタイプの子も、もちろんいます。一方、我が子は毎日シクシク泣いてばかり…そうなるとつい他の子と比較して「何とかしたい」と思うことでしょう。
しかし、それはその子なりのペース。早く卒園して小学生になりたい子もいれば、まだまだ園児のままでいたい子もいるのです。
「○○ちゃんは、あんなに小学校に行くの楽しみにしてるじゃない?」というのは、卒園を控えてナーバスになっている子に対して、できるだけ避けたい言葉。
我が子が泣いていても、グズグズ言い出しても、それを否定するようなことは、この時期は特に避けてあげるべきなのではないでしょうか。おそらく、大人から言われなくても、本人が「こんなこと言っていてもどうしようもない」ことを一番わかっているからです。
そこに追い打ちをかけるような言動を親がとってしまうと、敏感になっている心に大きなダメージを与えてしまうかもしれません。卒園前のこの時期は、「グズグズ言わない!」「泣かない!」と言いたくなるところを、グッと我慢する。親にとっても、試練のときかもしれませんね。
まとめ
卒園・入学が目前に迫っている今、もし我が子の気持ちが不安定になったとしても、それはごく自然なこと。「うちの子、繊細すぎるかも」と心配するのではなく、大きな一歩を踏み出すための勇気を振り絞ろうとしているんだと、前向きに捉えてあげたいものです。
今年は、かつてない大規模な感染症対策が行われている中で、卒園・入学シーズンを迎えることになってしまいました。お子さんとご家族のお気持ちは察するに余りあります。一日も早く事態が収束し、子どもたちがのびのびと遊んだり勉強したりできる日常が戻ってくることを切に願っています。
川西 まあさ