温度差を感じる、テレビやSNSと周囲の状況
筆者が住んでいるのは、北海道道東地区です。札幌市とは約300km離れており、北海道の中心地とは距離のある市部で暮らしています。
札幌市内で新型コロナウイルス感染者が出たのは、2月14日のことです。その後、2月27日からの北海道内公立小中学校一斉休校まで、対応は本当にあっという間でした。
その中で私が印象的だと思った点は、教育現場の先生方だけではなく、保護者の方々もけっして大騒ぎすることなく冷静に受け止めていた…という点です。
市内感染者が出てから休校になるまで、スーパーでママ友とバッタリ出会って立ち話したり、幼稚園の本年度最後の役員会があって10数人の保護者の方々との会合の場に出向いたりしました。
その中で、やはりコロナウイルスの件が話題として上ることはありましたが、例えば「新たな感染者が出たらしい」とか「〇〇の病院で感染者が出たらしいよ」というような、噂レベルの話を風潮する人はいませんでした。
そして、そんなリアルでの感覚のまま、テレビやSNSを見ると…どうしても温度差を感じてしまうのでした。北海道はまるで破滅に向かっているかのような…そんな雰囲気すら漂う、ワイドショーの報道やSNSでの盛り上がり方。本州にいる親戚・友人・知人らから「大丈夫?」と連絡がありました。
この、自分には手が届かない世界での盛り上がり方と、実際に目の前にしている現場での温度差を感じずにはいられなかったのです。
たしかに今、身近なスーパーやドラッグストアではマスクを入手することができません。ですが、トイレットペーパーは通常と同じように購入することができます。買い物に行っても、不用意に買いだめしている人に出会うことはありません。