減価償却費60億円前後、減損損失10億円超という非資金費用のおかげで、営業キャッシュフローは毎年純利益よりもはるかに高水準だ。それゆえ、投資キャッシュフロー分はおおむねカバーできている。
しかし、事業環境が厳しい中で減損が続くなど投資の旨味が失われつつある中、「毎年90億円も投資する必要はあるのか?株主還元に回した方がいいのでは?」と感じる投資家は少なくないと思われる。牛肉・人件費高騰は収益性以外にも、投資・株主還元といった領域にも大きく作用しそうだ。
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市場開拓・集客に注力で既存店売上高プラスを維持できるか
事業環境が厳しく、投資も報われづらいといった状況で、吉野家は主力の牛丼事業で既存店売上高の増加を図っている。既存店売上高はここ数年1%前後の増加率で推移していたものの、今期に入ってからは客数・客単価どちらも好調で、3Q累計で7%の伸びを見せている。
著者
2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォーム(現:株式会社モニクルリサーチ)に入社。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信している。専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事を執筆中。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。