欧米各国で強まる”白人至上主義的”テロの脅威

しかし、ドイツだけでなく、米国や英国、フランスなど欧米各国では、イスラム過激派以上に極右テロへの警戒が強まっている。

19日の事件で、犯人の男は40代の白人のドイツ人(トビアス・R容疑者)で、事件前に移民や難民の排斥などを訴える人種差別的な動画やメッセージを残していたことから、地元警察はテロ事件として捜査している。

この男は動画の中で、イスラエルやエジプト、モロッコ、トルコ、イラン、インド、パキスタン、ベトナム、フィリピンなどの国々は破壊されなければならないと述べ、ゼノフォビア(外国人嫌い)的な考えを強調した。

しかし、今回の事件は、近年欧米世界で頻発する極右テロ、白人至上主義テロの1つに過ぎない。

この種のテロが大きな話題になったのは、昨年3月に発生したニュージーランド・クライストチャーチモスク銃撃テロ事件だ。

このテロでは、オーストラリア人のブレントン・タラント容疑者が金曜礼拝中のイスラム教徒が集まるモスクを襲撃し、イスラム教徒50人以上が殺害された。