これによると、教育費の捻出方法は
1位・・・教育費以外の支出を削っている(節約)(31.7%)
2位・・・預貯金や保険などを取り崩している(23.3%)
3位・・・奨学金を受けている(21.0%)
となっています。節約や貯蓄で賄っている家庭が多いようですが、奨学金と回答した家庭も2割ほどいるようです。
また、「節約している支出」(3つまでの複数回答)は
1位・・・旅行・レジャー費(59.8%)
2位・・・外食費(55.8%)
3位・・・衣類の購入費(41.1%)
となっています。
教育費をしっかり貯める 学資保険の利点は資金確保
では、負担が大きい教育費を捻出するには具体的にはどうすればよいのでしょうか。
例えば義務教育の期間中は公立を選択して教育費の負担を減らしながら、継続的に貯めていくなどの計画性が重要となるかもしれません。また、給与天引きによる積立や学資保険料の支払いという方法であれば、不意の出費などで使ってしまう事態を避けやすく、強制的に貯められそうですね。
ただし、すべてを学資保険で準備しようとすると、毎月の保険料も高くなります。保険と預貯金を並行して活用するなどの計画を立てましょう。
「学資保険」選ぶときはココに注意!
学資保険は進学年齢に合わせて祝い金(生存給付金)を、満期になると満期保険金を受取ることができます。もし保険契約期間中に契約者である親に万が一のことがあった場合、その後の保険料の払い込みの免除を受けられる点は大きなメリットです。各社から販売されている学資保険を選ぶ際のポイントについてご紹介します。
(1) 返戻率100%以上の商品が理想的
返戻率(へんれいりつ)とは、支払った保険料に対して、祝い金も含めて満期までにいくら受取ることができるのかという割合です。祝い金の受取り回数・金額が多いほど、全体の返戻率は下がる傾向にあります。祝い金を受け取らず、満期保険金のみの受取りに設定することも可能です。貯蓄性の部分を重視するのであれば、「支払った保険料<満期までに受取る総額」となるように設計したり、返戻率の高い保険を選んだりするのが理想的です。
(2) 祝い金・満期保険金の受取り時期について
祝い金・満期保険金の受取りについては、高校・大学の受験スケジュールによって時期設定が重要となります。高校入学時期に祝い金を受取る場合は、推薦入試の時期が一般入試よりも早まる点なども考慮しましょう。
大学入試では、私大は入学金の納入時期も早いですし、合格発表のタイミングによっては複数の大学へ入学金を振り込む必要があることも。まとまったお金が必要となる時期を十分に検討したうえで、保険期間や受取時期を設定するようにしましょう。
(3) 保険料と支払期間を確認する
契約する保険金額や、保険料の払い込み期間よって月々の保険料は異なります。また、職場の団体払いや年払いの場合は保険料が割り引かれることもあるので調べてみましょう。
契約当初は問題なく払える金額だったとしても、住宅ローン等によりやりくりが難しくなる可能性もあるので、ご注意を。住宅購入など、子育て以外のライフイベントも考慮しながら、無理のない払込み計画を立てましょう。
おわりに
子どもの夢をかなえる教育資金。貯蓄型保険によっては、金融機関の預貯金よりも効率的に教育費の準備ができる場合もあります。各保険の特徴をよく把握したうえで契約したいものです。
また、「NISA(少額投資非課税制度)」を活用した資産形成を検討してもよ良いでしょう。本文で述べたポイントをもとに、ご家庭にあったスタイルで教育費を貯めていってくださいね。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧日本郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
LIMO編集部