業績の透明化で見えること

今回の決算でアルファベットがYouTubeの業績を公開し驚かせた理由は、このような、Googleの広告収入の伸びが減速していることから投資家の目をそらそうとしたのかもしれないという声もあります(※2)。そういう意図も確かにあるのかもしれません。

しかし、今回アルファベットがYouTubeの業績を公開することは透明性を高め、投資家の理解を深めようと努力していることも否定できません。CFOのルース・ポラット氏は決算書の中(※1)で、「アルファベットの今後の可能性と展開をさらに理解してもらうために、検索、YouTube広告、Cloudなどに細かく区分して収入を公開した」と話しています。

実は、今回の決算にはYouTubeと共にGoogle Cloudの業績も公開されています。Google Cloudの2019年通期収入は89億1800万ドルとなり、2018年通期58億3800万ドルから増収率53%、2018年の増収率44%を大きく上回っています。確かに、このような、成長の勢いを見せることで、Googleの今後の方向性を示唆していると言えるかもしれません。