「休日のある日、夫は仕事に出ていて、私は息子とふたり家でのんびりしていたところへ、インターホンが鳴りました。宅配便か何かかな?と特にモニターを確認せずにドアを開けると、そこには息子と同じくらいか、もう少し年上くらいの、初めて見る顔の男の子が立っていたんです。『誰!?』と親子で困惑していると、その子は笑顔で『中に入っていいですか?』と聞いてきて、咄嗟のことにダメとも言えずに固まっていると、『じゃあおじゃまします!』と靴を脱いで家に上がってきました。

未だに状況が呑み込めない私と息子をよそに、部屋という部屋のドアを開け放ち、キッチンの冷蔵庫の中までしっかりチェックすると、リビングに陣取って『のど乾いたんだけど、ジュースはないんですか?』と一言…。唖然としながらも『ないよ』と伝えると、『あ、じゃあお茶でもいいです!僕の家にはいつもちゃんとジュースがあるけどね』と言いたい放題。終始我が物顔で過ごし、自分の家の門限だという時間に帰っていきました。」

「その日は想定外すぎる事態と、さも当然かのように振る舞うDくんの様子に圧倒されてしまったのですが、数日後にまた彼が同じようにインターホンを鳴らして『ねえ、入っていい?』と聞いてきた際には、ハッキリと『ううん、ダメだよ』と伝えました。すると、特に断られたことを気にする様子もなく『あっそ』と言って帰っていったのです。結局どこの子だったのかな、とか、家で一緒に過ごしてくれる大人はいないのかな、とか色々と考えましたが、この件でひとつ学んだのが、常識的に考えてさすがにおかしいと感じるような行動をとる子には、変に遠慮せずにハッキリとこちらの意思表示をすべきだということです。」

トラブルにならないための対処法とは

「Dくんに限らず、自分の子だったらビシッと注意できるようなことでも、よその子相手だとつい躊躇してしまいますが、『我が家ではこういうルールなんだよ』『遊びに来ている間、これだけは守ってね』とハッキリと伝えるのは大切なことだと思います。なかには『叱らない育児』を実践しているとかで、子どもを注意したことでトラブルになってしまうようなタイプのママもいますが、そういう場合には、仲良く遊んでいる息子には悪いなと思いつつも、徐々に距離を置かせてもらうようにしています。」